超凡人サラリーマンのためのビジネス書ベスト100

意識が低すぎず高すぎず、大きすぎず小さすぎず普通の会社に勤めるサラリーマンが、大量に読んだビジネス書の中から本当に普通の人でも役に立つ、みんなが知らない意外な百冊を紹介していきます。

NLPコーチングのバランスホイールという目標達成手法について

NLPコーチングにおけるバランスホイールの要約

バランスホーイルとは人生において仕事~プライベートにかけて複数の目標を設定する考え方です。

それら複数の目的に繋がるような行動を優先的にやっていく、というやり方で成功を得ていこうという含意もあります。

目次

 

バランスホイールとは? バランスホイールの向いている人、いない人

バランスホイールについて最もわかりやすい記事を紹介しています。

note.com

バランスホイールが向いている人は何と言っても「やりたいことがたくさんある人」です。そういう人は時間が足りないので、必然的に「コスパ重視」派でしょう。そこで何から真剣に取り組んでいくか、それを決めてくれるのがバランスホイールです。

バランスホイールが向いていない人は、人生の目標をなにか1つに絞っている人です。仕事、家庭、研究など1つしか目標がない人にはバランスホイールのアプローチはてぬるく感じられるでしょう。下に書いたように、目標を限定することで達成に近づくということはママあることですから、これも正しい考え方です。

ただし、多くのひとは、仕事もプライベートも両方重視したいと考えていると思います。世の中もWLB(ワークライフバランス)といったことを言う時代です。ですから、バランスホイールはかなり多くの人にとって役立つ考え方だといえます。

そもそもNLPコーチングとは? 怪しくないの?

バランスホイールの考え方の背景にあるのはNLPコーチングです。そもそもNLPというのは

Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略称で、別名「脳と心の取扱説明書」とも呼ばれる最新の心理学です。

NLPとは? - NLP-JAPAN ラーニング・センター 公式サイト・神経言語 プログラミング

 

と研修団体は主張しています。しかし、心理学といったときに「学術的に厳密であり、立派な大学で研究されている」というニュアンスを感じる方もいるでしょうが、NLPはそういう意味で心理学とは呼べません。

しかし自己啓発的な考え方の1つと言えます。私はこれを有効なものだと考えています。詳細は下記の記事にありますが

(1)科学そのものはセルフコーチングの手法を提案しないので、コーチング手法として洗練されている手法が必要

(2)セミナーが多く開催されているため、ある程度実験された実践的な理論とは言える

 

bestbooks4averageman.hatenablog.com

 

バランスホイールはNLPコーチングに限った考えではなく、科学的に有効でもある

ただし、バランスホイールはNLPコーチングに限った考え方ではありません。以下の本

 

にもかなり近い概念が出ていましたので、紹介します。

まずこの本は、ハーバード・ビジネス・レビュー(ハーバード大学とは直接の関係がないですが、だいたい学識ある人物、もしくは論文形式のものを取り扱うビジネス書です。)の自己啓発部門でのベスト集人でも言うべきものです。

トップには有名人枠としてドラッカーとクリステンセンが来ています。

 

 

ドラッカーは本来経営学者ですが、タイムマネジメントのススメや、手帳をつけて自身の強みを把握するような助言もしており、自己啓発分野でも名前が出ることがあります。

クリステンセンもイノベーションなどを扱う経営学者ですが、学生に人気の教授ということもあり、学生への講演がこの本では収められていました。

 

そうしたメンツを筆頭にしたこの本の中でスチュワート.D・フリードマンによってバランスホイールに近い考え方が紹介されています。

仕事、コミュニティ、家庭、趣味の四方面について同時に勝利しているアクションを目指すということです。実際この著者はコーチングをしていたようす。要はコーチングのベース理論がNLPであるかに関わらず、バランスホイールは目標達成の技術の1つということでしょう。

 

この本のタイトルにあるleadershipは主導権とでもいうべきものです。

要は仕事とプライベート両面を考慮したアクションをやっていって、人生に主体性を取り戻そうというものですね。インテグレート(integrateは統合という意味です。例えば仕事の目標とプライベートの目標の統合ということでしょう)アプローチというわかりやすい言い方もされています。

 

バランスホイールと反対の考え方もある?

一般に目標達成術においては、目標は絞ったほうがいいというアプローチ

 

 

がとりあげられることもあります。上の本では目標を絞ることの重要性について書かれています。

 

 

 

成功そのものではありませんが、何らかの技術を身につけるには1万時間が必要であるという意見もあります。1万時間というのは一日4時間やって2500日、7年かかるわけです。当然のこととして、いろいろなことをやるとこれは達成しづらいです。

 

しかし、小さい成功体験が大きな成功体験を呼び寄せるといったタイプの本も多いです

 

 

バランスホイールで掲げられる目標は、1万時間を要求するほど高度なものは多くありません。仕事上の目標はともかくとして、家族との関係や地域社会との関係などは、普段の心がけから変わっていくものです。ですから、

であるとするならば、一つのアクションで複数の目標を達成出来るように考えておけば、少なくとも1つの目標に達成出来る可能性は上がりますから、モチベーションの面、継続の面で有利になる可能性もあります。

私が実践したバランスホイールの例

私はコスパ

人ととのコミュニケーションを学んで、婚活と仕事を両方充実させよう

健康について学ぶことで、自分もパートナーも幸せにしよう

結論:私はバランスホイールは有用な考え方だと考える

このアプローチについては、意外に目標達成系の本ではあまり扱われていないので、NLPコーチングが目をつけている興味深い側面だと言えます。

 

関連記事

1万時間の法則については疑いも持たれています

 

bestbooks4averageman.hatenablog.com

この記事に、様々な自己啓発書に「科学的」としてあげられていることに根拠がないことが暴かれつつあることについて書いています。

NLPについては

 

bestbooks4averageman.hatenablog.com

こちらの記事に書いているように、私は下記の立場をとっています。「NLPは科学そのものではないですが、科学自体は自己啓発の手法を直接指示はしてくれない。したがって科学的知見を部分的に参考にしつつ、自己啓発について、PDCAの成果を経たジャンルということで、一定の意味のあるジャンルである」ということです。