超凡人サラリーマンのためのビジネス書ベスト100

意識が低すぎず高すぎず、大きすぎず小さすぎず普通の会社に勤めるサラリーマンが、大量に読んだビジネス書の中から本当に普通の人でも役に立つ、みんなが知らない意外な百冊を紹介していきます。

マクロ経済学学習:日銀が金融緩和を終了したらどうなるか?

news.yahoo.co.jp

 

 

国民生活は物価高に苦しむ一方で、利上げをすれば日本経済は冷え込むのではないかと懸念の声が渦巻いている。これでは、何も前に進まない。

利下げ(継続)→日米金利差→円安→輸入コスト増大→物価高

利上げ→円高→輸入コスト増大→物価安 BUT 利上げ→資金コスト増大→景気悪化

 

 

消費性向について

所得に対してどの程度を消費に当てるか

特別定額給付金が家計消費に与えた影響~リアルタイムに記録される家計簿アプリデータを活用した分析:政策課題分析シリーズ(内閣府)

こちらに政府の給付金の20%程が使われたという推計が出ている。

ライフサイクル仮説とケインズの消費関数があり、現実は折衷的である(割引率との整合性があるかどうか)

 

 

 

日銀による利下げ→物価高の説明

 

金利が下がると、金融機関は、低い金利で資金を調達できるので、企業や個人への貸出においても、金利を引き下げることができるようになります。また、金融市場は互いに連動していますから、金融機関の貸出金利だけでなく、企業が社債発行などの形で市場から直接資金調達をする際の金利も低下します。

そうすると、企業は、運転資金(従業員への給料の支払いや仕入れなどに必要なお金)や設備資金(工場や店舗建設など設備投資に必要なお金)を調達し易くなります。また、個人も、例えば住宅の購入のための資金を借り易くなります。

こうして、経済活動がより活発となり、それが景気を上向かせる方向に作用します。また、これに伴って、物価に押し上げ圧力が働きます。

金融政策は景気や物価にどのように影響を及ぼすのですか? : 日本銀行 Bank of Japan

 

現在日銀は10年物国債利回りを0.25%より上昇しないように、買入れを続けている(指し値オペを実施)。これが、日米の金利差拡大に繋がり円安になっている。もし指し値オペを含めて、イールドカーブ・コントロールをしなければ、10年債の理論値は今より、1.3%ほど高い1.5%まで上昇する試算になるということだ。

日銀の買いオペ→金利下げる

 

Jカーブ効果

筆者は、あくまでも「円安は経済にプラスだ」という考えだ。 しかし、これほどまでに、連日ニュースで円安のデメリットばかりを目にすると、Jカーブ効果が出るまで、消費者のマインドが持たない。 自国通貨安が進めば、短期的には輸入コストが高まり、貿易収支が悪化する。しかし、数年後には徐々に改善が進み、むしろ自国通貨安はメリットに転じる。この効果を「Jカーブ効果」という。 つまりこういうことだ。 円安当初は輸入単価が上昇して貿易赤字が増え、その時点では円安はマイナスに見える(今は、ここ)。しかし、やがて円安は大きな数量変化をもたらす。国内市場では割高な輸入品から割安な国産品へ、海外市場では割安な日本製品が外国製品を駆逐してシェアを高め、日本での生産と雇用、投資の活発化に結び付くという考えだ。

 

円高を活用できないにほん

ノア・スミス「弱い円は日本にとって好機,なんだけど」(2022年11月24日) – 経済学101

 

 

乗数効果の中身について分類した財務省の論文

 

乗数効果の低下の要因について

 

本稿では,近年の乗数効果の低下について,
標準的なマクロ経済の理論モデル(マンデル・
レミング型 AD-AS モデル)により乗数の低下
をもたらす要因を整理した上で,それらを統計
データと先行研究を用いて検証した。結論とし
て,近年の乗数の低下をもたらした要因は,①
消費性向の低下(貯蓄率の上昇),②税・社会保
険料負担率の上昇,③投資性向の低下,④期待
成長率の低下,⑤輸入性向の上昇である。一方,
クラウディング・アウト効果,⑦物価上昇に
よる抑制効果,⑧マンデル・フレミング効果に
ついては,乗数低下の要因とは考えにくく,む
しろ,現在のデフレやゼロ金利の下では乗数効
果を強める方向に働いている可能性もある。

https://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list8/r144/r144_07.pdf