超凡人サラリーマンのためのビジネス書ベスト100

意識が低すぎず高すぎず、大きすぎず小さすぎず普通の会社に勤めるサラリーマンが、大量に読んだビジネス書の中から本当に普通の人でも役に立つ、みんなが知らない意外な百冊を紹介していきます。

社会人がマクロ経済学とミクロ経済学を独習するには

要約:高校卒業したてより社会人のほうが勉強が得意になっている部分もある。それを生かしてミクロマクロを勉強した経緯を残します。

自分が経済学部時代に経済学の基礎授業で躓いたことの思い出しをしていきます。

目次

 

参考書選定

学部修了レベルを目指すということで「院試 ミクロ経済学 テキスト」などで検索しています。ただ、公務員試験であれ、院試であれ、そこまで大枠は変わらないみたいですね。

大人なので、初心者向けっぽい本を恥ずかしがらずに買う作戦でいきます。そういう意味で公務員試験向けの本のほうがわかりやすい演習本があるかなと思ったのですが、案外みっちり講義みたいな本が書店では大きく取り扱われていたので、いったん避けました。

あとは絶対に演習からやることにします。理論を追ってさっと覚えられる頭ではもとからないのです。演習で馴染む必要があるでしょう。

マクロ経済学の定番書

マクロ経済学の最終目標はこちらのようです。動学マクロ(学生時代に憧れてたが全然触れられなかったところですよ)までフォローがある様子。

この本にたどり着く手前で、いくつかステップをふもうと思います。

 

これが初心者向けの定番書のようですね。

 

講義編がこちらと。

 

しかし書店でパット見つからなかったので

 

こちらを買ってきました。証明問題なんかはほぼなくて、ほとんどの関数が具体的なようです。これをまず触っていき、中谷を挟むか、いきなり二神にいけるか考えてみます。

ミクロ経済学の定番書

演習書が存在する本としては以下の3冊、武隈、神取、奥野が定番のようです。

 

 

 

 

奥野が最もレベルが高いですが、神取も色々実例と言語的な説明があって読み応えがあるので、奥野の演習が手詰まらないレベル・神取の読了を最終目標とします。(それで院試の準備として成立するようです)

奥野についてはよくゲーム理論の不足が指摘されているので、ゲーム理論の教科書も補足で読む必要があるかもしれません。

ちなみに、奥野についてはamazonのレビューなどで不足が指摘されている双対性アプローチについての以下の補足ページが存在します。

sites.google.com

もう1冊見つけています。定番かどうかは不明なのと、既に絶版になってしまっているようですが

 

こちらが演習+言語による説明を丁寧に含んでいます。武隈+神取を1冊で済ますイメージです。

難しい、簡単の評価が分かれますが、かつては武隈が標準書だったようですが、今となっては少し簡単すぎるといった評価です。

 

教科書をどう進めていくかの作戦

私は最初に手を付ける問題集を武隈にしたのですが、なぜかというと武隈の演習が関数が具体的で、解説も簡易です。全部で70問ほどです。(問題とトピックについては奥野とさほど差はありません)

奥野については(初版を手元においているので注意してください)、解き方の指定があったりすることで、実質的に証明に近い問題が見られます。これがちょっと初心者にはハードルが高いと感じられました。

武隈は、ラグランジアンを使わずに「微分してゼロ」「これは補題を使ってイコール」のように、問題を最短で解くことに特化した説明で進みます。

武隈の中身について詳しくレビューします。とりあえず消費者理論の最後の問題まで見た感じ、最後のスルツキー分解をゴールに、最初は効用を定数にして、徐々に文字を増やしていくような形になっています。つまり、理解した上で問題を解いていくというよりは、とりあえず手を動かして概念をなじませるような使い方を想定しているのだと思います。

ですから、まず問題を見て、解き方を確認して、とりあえず解説通り解いてしまうことで、概念を頭に入れるという使い方が向いていると思います。授業などで概念が既に頭に入っている、一度解説を読めば頭に入るというタイプの人は、最初から神取を読んで、奥野で解き方を練習するのがよいでしょうが、言語的な説明だけでは要点が頭に入り切らない人は、武隈のざっとした説明+とりあえず簡単な関数で問題を解かせるというスタイルが向いているでしょう。記憶力のよい人と、記憶を節約したい人、物覚えの悪い人、それぞれに向いている本があると思います。

数学的なこと

マクロ経済学の演習本から先にやっているので、そちらで出てきた数学の話からして、都度追記していきます。

高校では数学は得意だったのに挫折

そもそも高校の授業では別に数学が苦手な方ではなかったので、なんかどんどん出てくる数字についていけなくて、ものすごくショックだったんですね。

いくつか重要なバイアスがあったと思います。

高校3年生(というか、私は浪人したので4年生です)の段階では、数学が「わからない」という感覚を忘れている

→これがひとつ大きかったんだなと思います。

証明や厳密さ(大学入試レベルですが)を意識して考えていたつもりだったので、意味がわからない記号を飲み込んで、とりあえず手を動かしてみる、ということが出来なくなっていたんですね。傲慢になっていたというか。

しかし、学習心理学が教える通り、とりあえず手を動かす、例題を解いてみることは何重にも意味があります。

まず概念自体を記憶する必要がありますが

・テスト効果

によって関連概念が刻まれるというのもありますし、演習を解くということ自体が

・目的をもった練習(deliberate practice)

に近いということもあります。

そもそも何がわからないかわからない状態というのも数年ぶりな訳ですから

メタ認知

も働いていません。

逆に言えば、社会人になって、教科書のないタスクをやるなかで、全然自分では知らないことがたくさんあること、(大げさに言えば謙虚になったということでしょうか)を学んだ今となっては、とりあえず手を動かすとか、何が分からないのか考えるとか、そういうタスクに慣れた今となっては、これをとりあえず覚えてしまわないと前に進めないな、といった勘は働くようになっています。(それでも、演習形式で覚えるって抵抗があるので油断せずやっていく必要がありますね)

合成関数の微分が分からない

→これは数IIICをやってればみんな出来るようなことです(そう教えてくれ!)。なので、合成関数の微分や連鎖律で検索すればすぐに演習できます。

 

微分偏微分が分からない(そもそも全微分がなんなのか? dαとδαの違いなど)

→証明は証明でよいのですが、使えるようにならないので、いろいろな関数で練習をするべきかなと。

ネットで「全微分」で検索すれば、ある程度具体例が出てくるので、手を動かせば馴染むと思います。

eman-physics.net

この人ことでもあれば、と思ったのが、上の記事です。多分今の理系大学生とかググってお世話になってるようなサイトなんじゃないでしょうか。

概念的な理解に役立ったのはこの本なので、図書館で1~2時間かけて読んで見るのも良いと思います。小島寛之先生は統計学、経済学そのものなども含め、初心者向けの数学の本や一般向けの新書をたくさん書いてらっしゃる実績ある方です。よき論文作成者(要は大学教授)とよき指導者は違うものですから、こういう本を頼るのも自然だと思います。

マクロ経済学

IS曲線・LM曲線の移動の話

そもそも均衡時の曲線っていう概念がどうなんでしょうか、高校物理の延長だと分かりにくいとは思っています。つまり、ある状態のうち安定的なものだけ描き出していった曲線なわけです。

ここは先にミクロ経済学をやっておいたほうがいいところではありますね。カリキュラム的には最初は国民経済計算とかをやってるので、ミクロ経済学

IS曲線が財市場の均衡だというところまでは比較的わかりやすいのですが、

補足教材

さて、効率のよい学習には、複数の学習方略を試すことが重要です。

ここで案外講義というのがバカにならないなと思います。音声と言語の利用です。図はテキストブックにものっているのですが、人間が図を描きながら説明をしてそれをメモにとるという時間は結構色んな感覚器官を使いますし、言語を使ったり例を出してもらうことで既存の認知リソースに訴えかけやすいだろうと思います。(図は、教育心理学でいうところの先行オーガナイザーの役割にもなります)

上のところでは問題=数式=概念名を覚えるのが一番効率がよいだろうと判断したわけですが、それだけでは不足する部分がここです。

しかし、これは大人にはないものなんですね。そこで数式中心ではなく、具体的な文脈や言語によって説明する教材がほしいとおもいました。普通はマンキューやクルーグマン、あとは齋藤などが候補なのでしょうが、音声で読めるとなお頭を効率的に使えるかなと思いました(あとは電子移動中や運転中などにも聴けますので)。

電子書籍の読み上げを考えたわけです。

しかし、経済学のある程度真面目な本ってグラフ必須なので、レイアウト固定の画像ものばっかりなんですよね。

そんな中、非常に真面目にマクロ経済学の全体を紹介した本があったのでぜひ皆さんもkindleスマホの読み上げで聞いてほしいです。表やグラフを前提とした説明もありますが、先にある程度学習しておけば何を言っているかは検討がつくレベルです。

国民計算、生産関数の議論から始めて、消費関数、投資関数、貨幣市場……と広がっていく標準的な教科書通りの構成になっています。

政府支出の乗数はどの程度なのか?といった話も出てくるので、具体的なイメージが湧きやすくもなるでしょう。

ただし、もっと具体例が多いものというと、やはりマンキューや齋藤があがってくるとは思います。マンキューレベルのものでいいので、本物のマクロ経済を例にとりながら解説してくれる本の、フローレイアウトの本を見つけたい……。見つけたらまた記載します。

ミクロ経済学

単語を見ていると出てくる双対性アプローチについて。要は何を固定と考えて問題を解くか?ですね。

kitaguni-economics.com